2013年7月21日日曜日

CからC#を呼ぶ面倒な方法の1つ

今回は、CからC#で作ったDLLを呼ぶ方法について書きます。タイトルにも書きましたが、かなり面倒なやり方なので、みなさんは頑張って回避してください。

さて、手順は次のようになります。

  1. C#でDLLを作成する
  2. 上で作成したDLLをレジストリへ登録する
  3. Cでプログラムを作成する
C#でDLLを作成する
Cから呼び出されるライブラリをC#で作成します。

DLLをレジストリへ登録する
警告が出ますが気にしない。だってサンプルですもの。

Cでプログラムを作成する
さあ、ここからが本番です。先ほど登録したDLLからクラス名とメソッド名を指定してオブジェクトに働いてもらいましょう。大まかなイメージはJavaやC#のリフレクションに近いです。

  1. 初期化
  2. クラス名からCLSIDを取得
  3. インスタンス作成
  4. IDispatchへキャスト
  5. メソッド名からDISPIDを取得
  6. パラメータの設定
  7. メソッドの呼び出し
  8. 終了処理
ここで注意が必要なのが、パラメータの設定です。適切なVariantTypeと適切なプロパティを選ばなくてはいけないところ、さらに、パラメータの順番が逆転するところに注意してください。

お疲れ様でした。

2012年12月6日木曜日

WicketでWebSocketを使ってみた

Wicketの6からWebSocketに対応したらしいので使ってみた。

  • 作ったもの
  • 感想
  • 引っかかったところ
作ったもの
簡単にいうと、チャットアプリケーション。
メッセージをAjaxで受け取り、チャット参加者へWebSocketでpush通知する。
クライアント側はjQueryで受け取ったメッセージをDOMへ追加する。

引っかかったところ
IWebSocketConnectionにはComponentをaddできない。送信できるのは文字列またはbyte配列。WebSocketRequestHandlerにはaddできるので、WebSocketBehaviorのonMessageで実装すればよいが、それってAjaxとなにが違うのかな?

web.xmlで、サーブレットコンテナに対応したfilterを設定しなければならない。wikiのCustom WicketFilterを参照。

JavaScriptの依存関係を設定しなければいけない。サンプルを参照。

感想
IWebSocketConnectionで送受信できるデータが文字列かバイト配列なので、実際はJSONを送受信することになると思われる。Javaオブジェクトとの相互変換を考慮する必要があると思う。

push通知が動作するまでは、手間がかかる割に動作はAjaxと変わらないのでモチベーションが上がらなかった。が、push通知で画面が更新されるようになると一気に楽しくなった。

やや話はそれるが、JavaScriptのライブラリがjQueryになったのも大きいと思う。

2012年9月23日日曜日

ClojureでDesign By Contract

Clojureでは、関数を定義する際に事前条件と事後条件を定義できます。
この機能を使えば、Design By Contract(契約による設計)を容易に実践できます。

事前条件を定義する
さっそく実験してみます。
「パラメータが文字列であること」という事前条件をもつ関数aを定義しました。

パラメータとして1を渡したときにAssertionErrorが発生しました。

Assertionを無効にする
Assertionを無効にするには、*assert*へfalseをセットします。
この値はコンパイル時に参照されるため、REPLの場合はdefnを実行する前に設定しておく必要があります。
*assert*へfalseを設定してから、上と同じ関数を定義しました。

パラメータとして1を渡しても例外が発生しなくなりました。

例をもう少し
最後に、もう少し実践的な例として日付の比較をする関数を上げておきます。
この関数はCalendar.beforeを呼ぶため、パラメータはCalendarクラスのインスタンスでなければいけません。

事前条件と事後条件をシンプルに定義できるのが素敵だと思いました。

2012年7月30日月曜日

DropDownChoiceでenumを使用する

突然ですが、enumって便利ですよね。
業務で使用する場面としては、"○○区分"というものを表現するのによく使います。
そしてそれを画面では<select>として表示することもよくあります。
このとき、画面に表示するテキストをenum自身から分離するための方法です。

enumを定義する

普通にenumを定義します。

アプリケーションのプロパティファイルに表示する文字列を定義する

型名.フィールド名=文字列の形式で定義します。

DropDownChoiceのコンストラクタにEnumChoiceRendererを渡す


画面ごとに表示するテキストを変えたい場合、以下のようにします。

  1. 画面ごとにプロパティファイルを作成する
  2. EnumChoiceRendererのコンストラクタにPageのインスタンスを渡す



2012年6月26日火曜日

AngularJSとCompojureによる簡単なサンプル

Googleが開発しているAngularJS(以下angular)のバージョンが1.0になったらしいので、サンプルを作ってみました。最近はClojureに対する愛が高まっているので、サーバーサイドにはCompojureを選びました。angular-Compojure間をAjaxで通信することを目標に、一行掲示板のようなものを作りました。clj-anglr

苦労したこと
angularから送ったJSONをCompojure側で受け取るところ。

Compojureのサンプルを検索してすぐに見つかるのはBadのほうだと思いますが、この書き方ではangularから送ったJSONを受信できません。JSONはリクエストパラメータとしてではなく、リクエストのBODYに格納されるため、Goodのように自分でBodyから取り出す必要がありました。

感じたこと
angularのマッピングは快適です。特に$scopeへ追加したオブジェクトを更新すると、何もしなくても画面に反映されるのがすごいと思いました。業務で作っているシステムは頻繁に画面がちらつく・・・。
もう一つ、サーバーサイドにCompojureというのはアリだと思いました。Clojureのデータ構造はシンプルなのでJavaに比べてなんとなく不安でしたが、JavaScriptと通信する時にJSONに変換するのであれば、大して問題にならない気がしました。むしろ、無駄な情報がないために見通しがいいとも感じました。

業務で使うことはまだないと思いますが、なかなか興味深いライブラリでした。

2012年3月23日金曜日

WicketTesterで独自のSessionを使用するには

アプリケーションで独自のSessionを使用するには、WebApplication.newSessionをオーバーライドします。
WicketTesterで単体テストをするときも、そのApplicationをコンストラクタに渡せば、そのSessionを使ってテストができます。
しかしこれは単体テストとしては今ひとつ。できればApplicationに依存しないテストを書きたい。Applicationのテストをしたいのではなく、Componentのテストをしたいのだ–。

MockApplicationを使う
何か適当な解決策はないものか、と考えたところで思いついたのが、MockApplicationを継承して使うという方法でした。
MockApplicationはWicketTesterのデフォルトコンストラクタが呼ばれたときに使用されるApplicationのため、もっともシンプルな解決策ではないかと考えました。
というわけで、MockApplication.newSessionをオーバーライドすれば独自のSessionが使えることを確認する試験を書きました。WicketTesterを起動した後、Sessionを取得して型を検査しています。

これでまたTDDの道を極めたぜ。

2012年3月18日日曜日

Javaのtrimについて

Javaで末尾の全角/半角スペースをトリムする
気になったことがあったので僕も実験してみた。
気になったのは、次の2つ。
  1. 正規表現のコンパイルを一回にしたらどれくらい改善できるのか
  2. 末尾から空白を検索した方が早くね?
というわけでメソッドを2つ追加して実験してみた。
結果は、
  1. trim2と同じか少し遅いくらいまで改善
  2. trim3と同じか少し早いくらい
  3. trim1はダントツで遅い
といった感じになりました。String.replaceAllは遅いですけど書きやすいので、問題を把握した上で使いましょう。